省エネ住宅と省エネ法
私たちは、生活の中で、冷暖房・給湯・冷蔵庫など、様々なところでエネルギーを消費していますが、生活における消費エネルギーを少なく抑えられるよう配置された住宅を「省エネ住宅」と呼んでいます。
国土交通省では、エネルギー消費量を抑えるために、省エネ法によって基準を定めていますが、この省エネ法は、正式には「エネルギーの使用の合理化に関する法律」と言います。昭和54年に制定され、20年以上も実績を持っている法律ですが、平成6年に抜本的な改正が行われ、平成11年から改正省エネ法が施行されました。
省エネ法とは、建物や機械器具、自動車などにおいて、石油・ガス・電力などのエネルギーの効率的な使用促進を目的として制定されています。
この法律が制定された背景には、1970年代の石油ショックがあります。この石油ショックで、わが国では産業や生活において省エネルギー対策が進み、エネルギーを効率的にしようする動きが始まったのです。しかし、それ以後もエネルギーの消費量は増え続けたため、昭和54年、省エネ法が制定されたのです。
この省エネ法は、これまでに2度の大改正が行われています。
1度目は1998年。「トップランナー方式」が導入されました。改正以前の省エネ法では、エネルギー消費の目標値を、その時点で市場に出回っている機器の上位にあるレベルにするという考え方でしたが、トップランナー方式により、自動車や電気製品の省エネ基準を、市場に出ている最も優れた製品(トップランナ)の消費効率にすることに変わったのです。
2度目は2005年。消費者が省エネルギーに取り組むことを促進する規定が整備されました。当初は、省エネルギー基準の対象は電気冷蔵庫、エアコン、自動車の3品だけでしたが、現在では20品以上の品目に拡がっています。省エネ法の改正は、メーカーにとっては厳しいものでしたが、消費者にとって、また地球環境にとっては確実な効果をもたらしています。例えば、冷蔵庫やエアコンなどは、ここ数年で飛躍的な消費電力化を実現していることなどからも、確実な効果があることが証明されていると思います。
省エネ住宅は環境にも優しく、また住む人にも負担の少ない住宅であり、今日では国をあげて省エネ住宅の普及に取り組んでいます。
しかし、建物を「省エネ住宅」という次世代省エネルギー基準に合わせて建てるからと言って、私たちの暮らしの上では大きな変化はありません。しかし、建物の性質をよく理解し、室内の温度や湿度の管理、換気に気を配ることが大切となります。快適さや健康性を高め、耐久性に優れた住まいを、住む側の不注意によって台無しにしてしまうのはとても勿体ないことですね。
